私たちがお世話になる介護職。どのような職種で、どのような仕事をしているのか知っていますか。介護現場の経験が豊富な社会保険労務士に聞いた。
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Q 回答者の山本さんの経歴を教えてください
A 病院で医療ソーシャルワーカー、地域包括支援センターで社会福祉士、ケアマネジャー、センター長を務め、社会保険労務士として独立しました
Q 介護の現場をよく知る立場として教えてください。介護職と一言で言っても、いろいろな仕事がありますよね
A 利用者に最も身近なのはヘルパーでしょうか。高齢者や障害者の介護をする人の総称です。介護保険の要介護者の自宅を訪問して介護するホームヘルパー(訪問介護員)には資格が必要です
Q どんな資格ですか
A まず「介護職員初任者研修」を取得する必要があります。約10年前まで「ホームヘルパー2級」と呼ばれていました。その上位である「介護福祉士実務者研修」や、実務者研修を取得して実務経験3年以上などの条件をクリアすると受験できる国家資格の介護福祉士も該当資格です
Q ホームヘルパー以外のヘルパーも資格を取っていますか
A 必要がない場合でも、仕事に役立つので取得している人は少なくありません
Q ヘルパーの仕事内容はどのようなものですか
A 基本的に高齢者の生活の手助けをします。食事や歩行の介助など多岐にわたります。ホームヘルパーは介護保険の訪問介護サービスを行います。主に排泄介助や洗面などの身体介助、掃除や洗濯、買い物などの生活援助です
Q 助かりますね
A ヘルパーの仕事は本当に大変で、誰にでもできることではありません。残念ながら賃金の水準が高いとはいえませんが、皆さん、高齢者のより良い生活のために献身的にサポートしています。誇るべき仕事だと多くの人に知っていただきたいです
(回答者 社会保険労務士 山本武尊)