リンゴの生産量が全国3位の岩手県を代表するブランド「江刺りんご」(奥州市産)の主力品種サンふじの初競りが12日、盛岡市中央卸売市場で行われ、最上級の特選(28玉、10キロ)に100万円の値が付いた。
江刺りんごのサンふじは蜜が豊富で糖度が高く優れた食味で知られる。今シーズンの出荷見込みは約850トン。このうち特選は全収穫量の1%未満という最上位等級で、初競りで100万円の値が付いたのは令和3年以降4年連続。
昨年は春先の凍霜害で江刺りんごは収穫量が令和4年から半減するという大きな被害を受けた。今年は凍霜害を軽微で乗り切ったものの、夏以降の高温で蜜入りの遅れなどで収穫量は同4年の8割程度までしか回復しない見込みという。
8年連続で特選を競り落としたベジフル姫神の中野健一営業推進課長は「生産者が大変な思いで出荷していることに感謝を込めて」と話し、JA江刺の小川節男組合長は「夏場以降の高温で大変でしたが、糖度の高いおいしいリンゴができました。ご賞味ください」とPRしていた。