本格的な夏が始まり、大阪府内でも例年以上の暑さが続くなか、枚方寝屋川消防組合(同府枚方市)はヒートストレス対策として、現場で活動する隊員向けに体を冷やすアイスバスを導入した。
同組合によると、火災現場では隊員たちが防火衣を着て消火活動にあたるため、体に熱がこもってしまう。救助現場でも、気温の上昇とともに屋外での作業中に発症する「労作性熱中症」のリスクと隣り合わせだ。
枚方市では昨年、一時全国1位となる最高気温39・8度を観測。管内で勤務する隊員の負担は大きい。
アイスバスは消火栓などの水を使い、場合によっては氷も入れてより素早く効果を得やすくする。隊員たちは防火衣こそ脱ぐが、着衣のままつかる。実際に利用した隊員からは「入水して2分ぐらいで上昇していた体温が下がっていくのが分かった」との声が寄せられた。
アイスバスは目隠し用のテント内に設置することになっており、同組合は暑さへの警戒を呼びかけつつ、「現場でアイスバスを見かけても隊員の熱中症対策のため、理解してもらえればありがたい」と話している。