房総半島の千葉県富津市から東京湾の入り口付近を通る浦賀水道を横断し、対岸の三浦半島にある神奈川県横須賀市にいたる「東京湾口道路」(約17キロ)の早期建設を目指し、房総地域の13市町で構成する期成同盟会(会長=高橋恭市富津市長)が29日、設立された。地元選出の国会議員や地域の経済団体などとも幅広く連携し、国や県に積極的に働きかける。
東京湾口道路は木更津市と川崎市を結ぶ東京湾アクアラインに続く「第二のアクアライン」とも呼ばれる。昭和30年代に建設に向けた調査が始まったが、これまでに具体的な計画は練られてこなかった。今回の期成同盟会設立をきっかけに実現への機運を高める。
13市町は館山、木更津、茂原、勝浦、鴨川、君津、富津、袖ケ浦、いすみ、南房総の10市と大多喜、鋸南、御宿の3町。
この日、木更津市内で行われた設立総会で、高橋会長は「東京湾口道路は災害発生時の代替性を備え、広範囲の地域活性化にもつながる。力を合わせて思いを一つにすることで、先人たちが夢見た建設も実現可能だ」と強調した。
来賓で自民党の猪口邦子元少子化担当相は「東京湾口道路で物流や人流が促進され、世界の資本を呼び込み、将来世代の生涯所得の増加も期待できる」と祝辞を述べた。(松崎翼)