三輪そうめん発祥の地として知られる奈良県桜井市三輪の大神神社で5日、今年のそうめんの相場を占う「卜定祭(ぼくじょうさい)」が行われ、銘柄「誉(ほまれ)」(18キロ)の卸値(参考価格)が3年ぶりの「高値」(1万2千円)となった。
三輪そうめんは、奈良時代に飢饉(ききん)の際の代用食として、三輪山の清流を利用して地元の小麦で作られたのが始まりとされる。大神神社はそうめんづくりの「守り神」として信仰されている。
この日は、県三輪素麺(そうめん)工業協同組合と県三輪素麺販売協議会の関係者らが出席。業界の繁栄を祈る祝詞(のりと)が奏上され、神職が「高値」「中値」「安値」の中から占う「卜定の儀」が行われ、「高値」と決まった。拝殿前では、素麺づくりを振り付けした三輪素麺掛唄や三輪そうめん音頭が保存会によって披露された。
三輪素麺工業協同組合の小西幸夫理事長は「3年ぶりの高値となり、組合員も明るい雰囲気でさらに品質向上に励みたい」と話した。