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観光客戻り鹿せんべいもらう機会増えたか 奈良のシカ3年連続増加、愛護会調査

産経ニュース 2024年7月23日 7時30分

奈良公園(奈良市)に生息する「奈良のシカ」(国天然記念物)は前年比92頭多い1325頭で、3年連続で増加したことがシカの保護に取り組む一般財団法人「奈良の鹿愛護会」の調査で分かった。新型コロナウイルス禍で減少した観光客が戻り、鹿せんべいをもらう機会が増えたことが一因とも考えられるという。

調査は今月15、16日に実施。雄ジカは前年比で27頭増の313頭、雌ジカは同28頭増の798頭、子ジカは同37頭増の214頭だった。全体の頭数は令和4年から増え続けている。一方、同会の施設「鹿苑」で保護されているシカは268頭で、前年から18頭減った。

また、昨年7月から今年6月までに死亡した頭数は前年より14頭減の130頭。内訳は雄ジカ30頭、雌ジカ37頭、子ジカ63頭だった。死亡原因別では、最も多いのは死因不明など「その他」で66頭、次いで疾病の35頭、交通事故の29頭だった。

交通事故発生件数としては前年と同じ64件で、大仏殿交差点~高畑町交差点が19件と最多。次いで、県庁東交差点~福智院交差点と県庁東交差点~東向交差点の各14件だった。

頭数増加の原因について、同会は「シバやドングリに加え鹿せんべいがもらえることで安定して食べ物を確保できているので、出産が増えたのでは。それに死亡数も減った」と推測。また、8月に向けては「角が大きくなったシカに注意してほしい」と呼びかけている。

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