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都戦没者追悼式 小池百合子知事、車いすで登壇「平和を追求する努力を重ねていく」

産経ニュース 2024年8月15日 19時22分

79回目の終戦の日を迎えた15日、都内でも戦没者を追悼する式典や戦争に関する行事が催された。都主催の追悼式では、気象庁が初めて発表した南海トラフ地震の臨時情報で注意が呼びかけられる中、遺族ら381人が参列し、戦没者の冥福を祈るとともに、平和を次世代につなげていくことを誓った。

文京シビックホール(文京区)で行われた都の追悼式では、プロ野球の始球式で膝関節を剥離骨折した小池百合子知事が車いすで登壇。式辞では、「先人が歩んだ苦難の歴史を未来に語り継ぐことは私たちの使命だ。平和を追求する努力を重ねていく」と述べた。

参列者の最高齢は96歳、最年少は11歳。都遺族連合会会長で父が南太平洋の東部ニューギニア(現パプアニューギニア)で戦死した宇田川剱雄さん(82)、父がフィリピンのレイテ島で戦死した中村正弘さん(80)、曾祖父がニューギニア島で戦死した鶴羽大悟さん(11)が追悼の言葉を述べた。

宇田川さんは「若い世代に戦争の愚かしさ、悲惨な事実と教訓を語り継ぎ、平和の尊さを未来につないでいく」と誓い、中村さんは「今のわが国の豊かな生活は、遠い戦地で祖国や家族を思いながら亡くなった犠牲の上に築かれたものであることを忘れてはならない」と述べた。鶴羽さんは「ひいおじいちゃんからおばあちゃん、そして僕のお母さんへとつながってきた命のリレーのバトンを受け継ぎ、次に渡していきます」と語った。

式は、都と都遺族連合会が共催で昭和41年から毎年実施。同会の会員数は約3950人(令和6年4月現在)。

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