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遠距離介護は対話から 親子関係が再構築したケースも 100歳時代の歩き方 イマサラQ&A

産経ニュース 2024年8月25日 9時1分

Q 離れて暮らす親に、介護になったらどうする、と聞きづらいです

A どう切り出すかは親子の関係性によるので、一概には言えません。ただ、家族だから分かり合えるというのは大間違い。お互い価値観は違う、親のことは分からないという前提で取り組み始めるべきです

Q 子供は親は昔のままと思いがちです

A 例えばエンディングノートを親子で一緒に書いてみるのはどうでしょうか。子供世代だって書いてもいい年齢です。そして、書きながら親子で話しましょう。何を大切にしているのか、この先をどう過ごそうと思っているのか

Q 話すきっかけにするんですね

A 話しづらいからと対話を先延ばしにしていると、いざ要介護状態になってコミュニケーションをとれなくなったときに後悔することがあります。希薄だった親子関係が、遠距離介護をどうするか話し合ったことで再構築されたケースもあります。介護はそれまでの人間関係を浮き彫りにしますし、修復の機会にもなり得ます

Q 介護に直面したくなくて話しづらいのもあるのかな。自分の生活が介護どっぷりになりそうで…

A 最初の相談窓口になる機会の多い地域包括支援センターの相談員もほかの誰も「介護は子供が」なんて言いませんし、思ってもいません。「長男だから」「周囲がどう思うか」と考える必要もありません。親は誰しも「子供に迷惑をかけたくない」と思っています。子供は肩の力を抜いて、プロと一緒に介護体制を築いていけばいいのです

Q 何だか少し楽になりました。久しぶりに実家に電話しようかな

A 用がなくてもいいんですよ。頻繁に電話していれば変化に気付くことができます。そしてご近所さんは最も親のことを知っていることが多いものです。帰省したときにでも、ごあいさつして近況を聞いておくのもいいかもしれません

(回答者 社会保険労務士 山本武尊(たける))

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