千葉市の下水道事業等経営委員会で25日、令和8年度の下水道使用料が現状よりも15%程度の値上げが必要になるといった市の試算が示された。同委員会では今後、社会情勢を踏まえ、具体的な値上げ幅などを検討する。7年度中にも、下水道使用料を引き上げるための関連条例の改正案が市議会に提出される見通し。
試算では、一般的な家庭で1カ月当たり20立方メートルを使用した場合、下水道料金が2460円となる。今よりも320円程度の値上げとなる格好だ。
今年4月、10年ぶりに同市の下水道使用料が5・4%値上げされたばかりだが、人件費の高騰もあり、下水道事業を巡る経営状況は厳しいのが実情だ。
試算では「令和8~9年度までに43億円程度の資金不足が見込まれる」とし、「必要な下水道使用料の改定率は15%程度になる」との見通しも示された。
この日の委員会では「今年、改定された使用料がさらに値上げされると市民の負担感が大きい。より丁寧な説明が必要だ」といった意見が出た。市の担当者は「施設の集約化などあらゆる料金抑制策を通じて負担軽減を図り、利用者への説明に努めたい」と語った。(松崎翼)