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高校生6チーム、ケーキに思い込め スイーツ甲子園決勝「150分」の真剣勝負 学ナビ

産経ニュース 2024年10月16日 6時0分

9月16日に東京都世田谷区の日本菓子専門学校で行われた「第17回スイーツ甲子園」の全国大会決勝。予選を勝ち抜いた6組の高校生チームが、お菓子作りの腕前やアイデアを競い合った。序盤から抜群のチームワークを見せた飯塚高校(福岡)の「arc-en-ciel(アルカンシエル)」が優勝し、文部科学大臣賞を受賞。ケーキ作りの思い出や家族への感謝の気持ちなど、各チームはそれぞれの思いをケーキに込めた。

今年の大会テーマは、記念日や特別な日を彩るアニバーサリーケーキ。決勝には、東日本と西日本の予選を勝ち抜いた計6チームが進出。緊張感の漂う中、約2時間半の調理審査に挑戦した。

決勝での評価項目は、味や飾り、調理器具の扱い方など多岐にわたる。鎧塚俊彦さんは「練習を重ねても想定外のことは起こるのがコンクール。最後まであきらめないで」と激励した。

優勝した飯塚高校は序盤から抜群のチームワークで作業を展開。母の日をテーマに、家族への感謝を込めたケーキを作り上げ、「味や見た目、高校生らしさなどすばらしいバランス」と審査員をうならせた。準優勝の城南高等専修学校(岐阜)はユズとアールグレーを組み合わせた風味豊かな作品を作り上げた。作業中の包丁の扱いも丁寧で、調理器具メーカー・貝印が提供する「貝印賞」をもぎ取った。

華やかな飾りで3位とパストリーゼ賞を獲得したのは育成調理師専門学校高等課程(兵庫)。野田鎌田学園高等専修学校(千葉)は「初めてケーキを作った日」をイメージしてチームの歩みをアピール。子供たちの菓子作りを応援する不二家の思いと重なり、ペコちゃん賞を受賞した。

タリーズ賞の向陽高校(長崎)は仏の結婚式の定番・クロカンブッシュを採用したウエディングケーキを披露した。

調理器具のトラブルに見舞われた国際製菓専門学校(東京)は、決勝唯一の高3チーム。卒業の年に家族や先生に贈る感謝の誕生日ケーキで勝負した。

序盤に5分程度の電源トラブルがあり、ケーキが固まらなかった。競技時間を5分延長し、最後まで奮闘したものの入賞を逃した。

メンバーの青木武弥さんは「トラブルの影響が最後まで続いた。同じ問題を乗り越えたチームもあったので、自分たちに何か足りなかったのだと思う。この経験を将来に必ずいかしていく」と胸を張った。

大会アドバイザーでフランス菓子・料理研究家の大森由紀子さんは「それぞれ経験を糧に、菓子の世界に携わっていってほしい」とエールを送った。

優勝した飯塚高校は副賞としてタヒチ(フランス領ポリネシア)研修旅行が贈られた。また、企業賞に輝いたチームは、各企業とのコラボスイーツ開発などに挑戦する。

第17回スイーツ甲子園参加者のみなさんと結果

優勝 飯塚高校(福岡)「arc-en-ciel(アルカンシエル)」 野上こころ・福田陽菜・鶴綾菜

準優勝と貝印賞 城南高等専修学校(岐阜)「rêve(レーヴ)」 栗本杏南・圡屋公希・長屋湖々

3位とパストリーゼ賞 育成調理師専門学校高等課程(兵庫)「RPG(アールピージー)」 小泉瀬名・福井せな・礒川穏空

ペコちゃん賞 野田鎌田学園高等専修学校(千葉)「fortuna(フォルトゥーナ)」 松本馨子・早苗沙和・小田楓

タリーズ賞 向陽高校(長崎)「sourire(スリール)」 坪田桜花・岩本麗愛・田中日向

決勝出場 国際製菓専門学校(東京)「mont blanc(モンブラン)」 秦愛美・世良小桜姫・青木武弥

主催 産経新聞社 特別協賛 貝印 協賛 タリーズコーヒージャパン、ドーバー洋酒財団、中沢乳業、ニップン、不二家 協力 エアタヒチヌイ、専門学校岡山ビジネスカレッジパティシエ・ブーランジェ学科、岡山放送、住商モンブラン、東京ベルエポック製菓調理専門学校、専修学校日本菓子専門学校 後援 文部科学省

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