千葉県市川市の田中甲市長が3日朝、「東京の食の台所」と呼ばれる大田市場でJAいちかわの関係者らと、市の特産品であるナシのトップセールスを行った。甘みが強く、みずみずしい品種の「幸水」を市場関係者に試供するなどしながら、消費拡大に向けてPRした。
田中市長は同市場で「今年もおいしいナシができた。一昨年は市にひょうが降り、ナシにえくぼ(傷み)ができたが、『あた梨(り)ちゃん』の名前で売ってもらった」と感謝の言葉を述べた。
今春、中国で果樹の枝や葉を枯らす病気「火傷病」が発生した影響で、人工授粉に必要な中国からの花粉の輸入が停止された。
そこで、市内では自前の花粉でナシを作り上げた。
田中市長は「純国産、オールジャパン代表のナシが『市川のナシ』だ。今、パリで五輪をやっているが、ナシの国際大会があれば間違いなく『市川のナシ』は金メダルが取れるほど、おいしいナシができた」と胸を張った。
本県はナシの栽培が盛んで、江戸時代に水はけのよい土壌に恵まれた今の市川市周辺で始まったと伝わる。