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舞鶴若狭自動車道、全線開通10年間の経済波及効果は5100億円と推計

産経ニュース 2024年8月7日 14時55分

中日本高速道路と西日本高速道路は、舞鶴若狭自動車道整備に伴う経済波及効果が全線開通後の10年間で約5100億円に上ったとの推計を発表した。地域間の所要時間の短縮で輸送コストなどが低下。消費や生産の増加、雇用創出などをもたらしたという。

舞鶴若狭自動車道は吉川(よかわ)ジャンクション(JCT、兵庫県三木市)と敦賀JCT(福井県敦賀市)の約162キロを結ぶ高速道路。平成26年7月に小浜インターチェンジ(福井県小浜市)~敦賀JCT間の約39キロが開通し全線開通となった。

両社によると、昭和62年3月の供用開始から令和5年までの累計交通量は約1億4千万台、同年現在の平均交通量は1日当たり約1万台。

経済効果では、沿線3府県(京都、福井、兵庫)の就業者数が約3300人増え、沿線の市町村に約140の企業が進出したという。

このほか沿線市町村の製造品出荷額などは供用開始前の昭和60年の約2倍に、貨物車移動量は約1・6倍にそれぞれ増加。沿線府県からの輸送範囲は北陸、関東、中国地方まで広がり、特に関東地方への貨物車移動量は約2・5倍と大幅に伸びた。

輸送時間の短縮は首都圏を中心に農水産物の販路拡大につながり、令和4年度の沿線府県からの農水産物の自動車輸送量は昭和60年度の約1・6倍に上った。

また観光客の増加による観光消費額の増加や救急搬送時間の短縮のほか、平成30年の大阪北部地震や同年の西日本豪雨の際は代替路として、物流の維持などの災害復旧に貢献したとしている。(橋本亮)

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