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埼玉県は県外からの印象薄い? 街の魅力度17位&自治体ブランドで上位に食い込めず 

産経ニュース 2024年11月16日 10時0分

建設・不動産賃貸の大東建託は、いい部屋ネットの令和6年度「街の魅力度ランキング」(都道府県版)と「自治体ブランドランキング」(首都圏版など)を発表した。街の魅力度で埼玉県は県内居住者に比べて県外居住者の評価が低く、自治体ブランドで県都のさいたま市は川越や秩父よりも順位が低かった。調査担当者は、県外の人の埼玉県とさいたま市の印象が低いことが要因ではないかとしている。

大東建託によると、調査会社に登録した全国47都道府県1890自治体に居住する20歳以上の男女に、インターネット経由で2月21日~3月14日に実施して18万3727人が回答した。

調査では、「街の魅力度ランキング」(都道府県版)で、本県は17位(前回19位)。内訳は、県内に住んでいる人が17位(前回15位)、県外の人が23位(前回25位)だった。

県内居住者の回答の内訳をみると、「生活利便性」で3位にもかかわらず「幸福度」で25位、「住み続けたい」では35位だった。

県外居住者の回答では、「仕事で行ってみたいと思う」で38位、「観光に訪れたいと思う」では順位が表示されない41位以下だった。「自然が豊か」、「食べ物がおいしい」、「景勝地や温泉が多い」でもともに41位以下だった。

大東建託賃貸未来研究所フェローで麗澤大学工学部教授の宋健(たけし)氏(社会工学)は「千葉県のディズニーランドのように全国の誰もがぱっと浮かぶような観光地が埼玉県では見当たらないからではないか」と分析。「魅力は過去からのイメージの蓄積で作られる。順位は1年や2年で大きく上がるものではない」と指摘している。

結果に対し、大野元裕知事は会見で「アンケートする会社によって結果が違う」と背景分析には踏み込まず、「ナシ、イチゴ、うどんをさらにPRしていきたい」と話した。

一方、今回の調査で初めて実施した「自治体ブランドランキング」(首都圏版)で、埼玉県は、川越市が9位、秩父市が14位、さいたま市が18位。1位は神奈川県の鎌倉市だった(ブランド偏差値115・8)。さいたま市は認知率は89・6%と20位以内で一番高かったにもかかわらず、ブランド順位を表す「ブランド偏差値」は60・3とふるわなかった。調査担当者は、ブランドランキングでは知名度の高い観光地を持つ自治体の順位が高い傾向があると指摘する。

清水勇人さいたま市長は、「さいたま市は、盆栽、うなぎ、人形などの伝統産業があり、サッカーをはじめにスポーツが盛ん。これらの魅力を多くの方々にもっと伝わるよう努めていきたい」とコメントしている。(昌林龍一)

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