強盗事件などに加担させる「闇バイト」や違法薬物使用に若者が巻き込まれるのを未然に防ごうと大阪府警堺署は、関西大堺キャンパスで学生らを対象に啓発活動を行った。同署の岡野明子署長が事例を交えて解説。「困ったら警察に相談してほしい」と呼びかけた。
闇バイトは、「即金」「高額報酬」をうたい、SNS(交流サイト)などを通して、犯罪に加担する人を募る手法の一つ。特殊詐欺の受け子や強盗の実行役を募るケースが多く、全国で実行役が逮捕されている。
岡野署長は、闇バイトは「ホワイト案件」や「絶対安全」をうたい、金銭に困った人を集めると説明。募集に応じると、個人情報や顔写真の提出を求められ、次第に「犯罪集団から逃れられなくなる」と解説した。
違法薬物については、「合法」などとしてSNS上で売買される、薬物を使った電子タバコの危険性を強調。多くは違法成分が含まれており、「逮捕される可能性があり、手を出さないで」と注意を促した。
講話を聴いた同大2年の藤原圭寿(けいじゅ)さん(20)は「闇バイトも違法薬物もSNSの影響で身近に感じる。甘い言葉にだまされないように注意したい」と話した。