男性が多い職場でも女性の生理について理解を深めてもらおうと、千葉市消防局は30日、管理職らを対象に女性の生理に関するセミナーを開催した。
消防の現場では緊急出動や長時間の現場対応もあり、経血漏れの不安などから生理中の女性職員は働きにくいといった問題があった。同市消防局では、こうした状況を改善して女性職員の活躍につなげることが大きな課題でもあった。
セミナーを委託されたのは、米国やカナダで普及している生理用品「月経カップ」の販売などを手掛ける「インテグロ」(東京都目黒区、神林美帆社長)。
同社の生理ケアアドバイザー、木下綾乃さんが自らの競泳選手としての経験も踏まえながら、生理の基礎知識や職場環境の改善方法、体内で経血を受け止める月経カップの使用法などについて講義した。
集まった約70人の職員のうち、9割は男性。管理職の男性職員からは「今まで知らないことが多く、大変有意義だった」「生理についての理解度が高まった」などの声が聞かれた。
セミナーを企画した同市消防局女性活躍推進検討委員会の上田有里委員長(施設課装備係長)は「男性職員の反応がこれほど良いとは思わなかった。職場で女性の生理への理解を広めるきっかけ作りができた」と語った。