日銀が約20年ぶりにデザインを刷新した紙幣を発行した3日、京都市のJR京都駅周辺では新紙幣を模したかき餅約3千枚が無料で配られた。商品を手がけた京西陣菓匠宗禅(そうぜん)(同市上京区)の山本宗禅店主(50)は「(紙幣刷新は)人生であるかないかの貴重な機会。日本を盛り上げるきっかけになれば」と語った。
かき餅は、新たな一万円札に起用された実業家の渋沢栄一らの肖像と「幸運」などの言葉をデザインした3種類がある。同社では約1年半前からおかきに可食印刷(フードプリント)を施す研究に取り組んでおり、今回の商品開発にこぎつけたという。
この日、かき餅は駅周辺の店舗で来店客らに配布された。受け取った京都市伏見区の自営業、村井教子さん(47)は「新紙幣が手元に届くまで記念として飾っておきたい」と話した。(森天音)