クリスマスイブの24日、農林水産省が公式X(旧ツイッター)に投稿した「クリスマスにはシャケを食え」というフレーズがSNS上で話題となっている。投稿元の「農林水産省」がXでトレンド入りし、「クリスマスはチキンではなくてシャケを食べる」といった内容のリポスト(投稿の拡散)も相次いだ。サケやマスの消費拡大の機会を作ろうと、同省は2021年からクリスマス時期に同フレーズの投稿を続けている。
特撮の怪人のセリフ
このフレーズを投稿するきっかけとなったのは18年12月23日。東映が制作した特撮テレビドラマ「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」(45話)に登場した怪人キャラクター「サモーン・シャケキスタンチン」が発したセリフだ。クリスマスといえばチキンという印象を塗り替えようと、「ノーチキン!」「日本人ならシャケを食え!」などと、人々にサケを食べるよう強要した。
このフレーズのインパクトの大きさを受け、農水省は20年のクリスマスイブに「#サーモンでクリス鱒」とサモーンを意識した内容をXで投稿。21年には「#クリスマスにはシャケを食え」と正式にサモーンのセリフを使った投稿をしたところ、「『クリスマスにはサケを買って帰る』といったリポストが広がるなど、大きな反響があった」(農水省広報室)という。
制作元の東映も公認
23年には制作元の東映からサモーンの画像が農水省に提供され、現在は〝東映公認〟で「クリスマスにはシャケを食え」のフレーズを使用している。農水省は今年、クリスマスイブの前日である12月23日に、クリスマスメニューとして「マグロとアボカドのクリスマスカラー丼」を紹介した。すると、「農水省の裏切り」「マグロに乗り換えた農水省」といったリポストが相次ぐなど、農水省のXでサモーン登場を待望する声が広がっていた。
ちなみに、東映が運営する公式YouTubeチャンネル「東映特撮YouTube Official」では、サモーンが登場する同ドラマの45話が現在、無料で配信されている。(西村利也)