Infoseek 楽天

維新が医療費4兆円削減、社会保険料は6万円引き下げ提案 新年度予算案賛成の条件に

産経ニュース 2025年2月7日 20時1分

自民、公明、日本維新の会3党の政調会長は7日、国会内で会談し、維新の青柳仁士政調会長が、医療費総額を年間約4兆円削減し、国民1人当たりの社会保険料を約6万円引き下げるよう提案した。維新は高校授業料の無償化に加え、社会保険料引き下げも令和7年度予算案に賛成する条件としている。与党は「重く受け止める」と応じたが、維新とは思惑にずれもあり、予算案への対応を巡る攻防が激化しそうだ。

青柳氏は会談で、医療費削減の具体策として、市販薬への保険適用除外や窓口負担と高額療養費の自己負担限度額の所得区分判定見直しなどを提起した。社会保険料の支払いが発生する年収106万円や130万円の「壁」問題への対応も求めた。自民の小野寺五典政調会長は会談後、記者団に「3党協議の大きな議題として、議論をまとめていきたい」と述べた。

自公維3党は、高校授業料無償化についても協議を進める。3党は、7年度から国による支援の所得制限を撤廃し、公立を無償化する方針でおおむね一致するが、私立の無償化に向けた支援拡充で主張に隔たりがある。小野寺氏と維新の前原誠司共同代表は7日、無償化などを巡って会談し、対応を協議した。

自民としては、まずは高校授業料無償化の議論に決着をつけ、予算案への維新の賛成を取り付けたい考えだ。自民幹部は「社保の議論は、予算案への賛成が前提だ」と話す。

維新の認識は自民と異なる。青柳氏は記者団に「両方とも重要で、予算案賛成への必要条件だ」と強調した。(小沢慶太)

この記事の関連ニュース