疫病退散や無病息災を願う正月の縁起物「大福(おおふく)梅」の袋詰め作業が13日、北野天満宮(京都市上京区)で始まった。巫女(みこ)たちが梅6粒に正月飾りに使う植物「裏白」を添え、和紙で丁寧に包み込んだ。3万袋が用意される。
大福梅は天暦5(951)年に疫病が流行した際、村上天皇が梅入りの湯を飲んで平癒したことが起源。元日に白湯(さゆ)や茶に入れて飲むと、1年間健康に過ごすことができるとされる。
5月下旬に境内の約1500本の木から約2トンの実が収穫され、梅雨明けの時期から夏ごろまで天日干しにされた。巫女の高原木綿(ゆう)さん(25)は「参拝者のみなさまが来年1年間を心身ともに健康に過ごせるよう、心を込めて包装した」と話した。
正月準備が始まる来月13日の「事始め」から授与が始まる。郵送での授与も受け付ける。1袋700円。(渡辺大樹)