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全国初のカスハラ防止条例 東京都が9月議会提出を発表 知事「安心して働く環境を」

産経ニュース 2024年7月19日 18時16分

東京都の小池百合子知事は19日の定例会見で、客から従業員への暴言や不当な要求などの迷惑行為「カスタマーハラスメント」(カスハラ)の防止に向けた条例案を9月議会に提出すると発表した。条例が制定されれば全国初となる。

小池氏は、カスハラを防止することは、企業の人手確保や円滑な消費活動につながるとして、「働く人も消費者も互いを尊重し、持続可能な社会を実現することが必要だ。都内で安心して働くことのできる環境を確立していきたい」と述べた。

カスハラ防止条例を巡っては、被害の深刻化から対応を求める労働組合などの声を受け、都が昨年10月、有識者による検討部会を設置。今年2月の都議会の施政方針演説で、小池氏が条例化の検討を表明していた。

都は、カスハラを「顧客等から就業者に対する、著しい迷惑行為であり、就業環境を害するもの」と規定。条例案には、カスハラの禁止を明記し、店舗の客だけでなく役所窓口などの利用者も対象にする。ガイドライン(指針)を策定して禁止行為の具体例を示すが、行き過ぎた迷惑行為には刑法が適用されることなどから、罰則は設けない方針。

都は8月19日までインターネットや郵送でパブリックコメント(意見公募)を実施、条例案の中身を精査していく。

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