和歌山県有田市内で生産された「有田みかん」について、外部の審査委員が品質を認定する今年度1回目の「みかん官能審査委員会」が、同市宮崎町の有田箕島漁協の直営施設「浜のうたせ」で行われた。全てのミカンが合格し、「有田市認定みかん」となった。
同市では、平成22年度から市内の農家が生産したミカンを審査しており、品質が認められると、有田市認定みかんとして「有田QUALITYマーク」をつけて販売することができる。今年度は審査委員会を6回実施する予定という。
1回目の審査委員会は今月7日に行い、審査委員らが事前に生産する園地や糖度12度以上など一定の基準を超える9農家(9園地)で生産された極早生ミカンを審査。「外観」「糖度」「酸度」「味」などについて評価した。
ソムリエやホテルの料理長、パティシエなど8人が委員を務め、会場に参加した委員らがそれぞれのミカンを手に取り、見た目や味などを確認していた。
副委員長を務めたマスターソムリエの高野豊さんは「高温の影響で酸が抜けることがあるというが、きれいに酸が残っている。ミカンのおいしさには糖度と酸のバランスが重要で完璧な味になっている」と評価した。
またこの日は、過去5年にわたって高品質なミカンを作り続けてきた生産者らを市が認定する「プラチナファーマー」の認定式も行われ、個人農家の竹田敏己さんと53戸の農家らでつくるJAありだ宮原共撰組合が認定された。これで認定を受けたのは3人と1団体となった。
竹田さんは「厳選した出品が評価されたと思う。今後とも有田みかんのブランドを守れるよう励みたい」。同共撰組合の中西義次組合長は「認定されたことは名誉あること。全国のみなさんに喜んでもらえるよう努力を続けたい」と話した。