NPO法人「日本弱者男性センター」は、17日に予定していた大阪市内の路面電車を借り切って「男性専用車両」として走らせるイベントを中止すると発表した。運行会社から車両の貸し出しを断られたためで、同センターの公式X(旧ツイッター)に5日、「11月17日に大阪で行なわれる予定でした男性専用車両イベントは中止となりました。大変申し訳ございません」と投稿し、謝罪した。
同センターの藤倉たける代表によると、路面電車を運行する会社から5日夜に「再度、社内で検討した結果、車両は貸せないと通告がきた」といい、理由の詳細は教えてもらえなかったという。車両の貸し出しを巡っては、運行会社側から1度断られていたが、「社名を出さない」「報道機関の車内撮影の禁止」など条件を整えた結果、許可を得ていた。
6日にはXで、中止の経緯などを公表。「色々と法人内で話し合いをしましたが結果的に中止にせざるを得ないと決定いたしました」とした上で、「『男性専用車両』という名称で賛否両論あることは理解しております。否定的な方もおられるとは思いますが今後も多くの方に理解を得られるようにこれからもきちんと説明を行い、来年の活動も行っていきたいと思います」と説明した。
同センターは、男性も電車内での異性からの性被害や痴漢の冤罪被害などの不安を抱いていることを知ってもらう目的で、父の日がある6月と国際男性デーがある11月の年2回、東京都内の路面電車を借り切って「男性専用車両」を走らせるイベントを開催。5回目となる今月17日には、東京都以外では初めて、大阪市内の路面電車での開催を予定していた。