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まるで溶けない雪 暖冬でも室内で雪遊びできる不思議玩具が東京おもちゃショーで注目

産経ニュース 2024年8月30日 18時24分

29日~9月1日まで東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれる国内最大の玩具見本市「東京おもちゃショー2024」では、これまで見たことのない不思議な玩具にも注目が集まっている。その一つが、溶けない本物の雪のような新素材で遊べる「Snow@home(スノーアットホーム)」だ。近年の温暖化よる暖冬で子供たちの雪に接する機会が減る中、室内で安全に雪遊びを楽しめる〝新感覚玩具〟として会場では人気を集めていた。

ゴム粒子使った独自素材

スノーアットホームを製造するのは中国の玩具と化学のメーカー「Fanssi Toys(ファンシートイズ)」。ギュッと握ると固まり、指先でほぐすとホロホロこぼれる本物の雪の特徴を再現しており、雪だるまを作ったり、押し型でさまざまな形を表現したりして遊ぶことができる。

ただし、雪のように冷たくなく、長く触っていても溶けることはない不思議な触り心地だ。強く握って固めるとゴムのように反発する特製もあり、工夫次第で楽しみ方は広がるという。

その材質となる新素材は、ゴムの粒子であるラテックスや発泡スチロールなどに使われる流動パラフィン、粘土のようなマイクロワックスを独自配合して開発された。蒸発する成分がなく乾燥しないため、繰り返し何度でも遊べ、汚れても水洗いができる。

同商品は昨年10月頃に中国で発売されると大きな話題となり、現在は積雪のほとんどないサウジアラビアやグアテマラでも販売されるなど反響を呼んでいる。

子供の反応「すごく良い」

日本での発売は9月下旬で、価格は小さな雪だるまが作れるカプセル型ケースの990円(150グラム)からとなる。

同製品を輸入・販売する「あおぞら」(東京)の布勢麻人アドバイザーによると、「8月24~25日に都内で専用ブースを設けて先行販売したところ、子供たちが飽きずに夢中になって遊んでくれた。反応はものすごく良い」と手応えを強調する。「雪遊びだけでなく、最近は猛暑で子供が公園の砂場で何かを作ったりして遊ぶ機会も減っている。この玩具はそうした機会喪失を埋める役割の期待もある」と布勢さん。すでに注文や問い合わせが相次いでおり、全国の大手量販店や百貨店などでの販売を予定している。

また、同商品は日本の食品衛生法に基づく輸入食品などの試験検査や米国試験材料協会(ASTM)の検査規格に合格。欧州連合(EU)加盟国へ輸出する製品の安全基準適合を証明する「CEマーク」も取得するなど、素材の安全性を担保している。(西村利也)

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