消防って推せるかも－。大東四條畷消防本部（大阪府大東市）が四條畷学園高校（同市）の生徒とコラボし、消防の魅力などを若い世代の視点で伝える取り組みを始めた。敬遠されがちな公的機関の「お堅いイメージ」を一新し、消防組織や消防が発信する情報に関心を寄せてもらいたいという。
女子生徒が制服姿で消防ホースをかついで小走りし、隊員の宿直室にも〝潜入〟。同消防本部の公式インスタグラムに7月末、コラボ始動を伝える短尺動画が投稿された。
昨年からインスタグラムで「消防めし」などを紹介している同消防本部。日頃から住民との距離が縮まっていれば、防火・防災にも関心を持ってもらえるのではと、親しみやすい発信に力を入れているという。
中でも、インスタグラムの利用者層を踏まえて「若い世代の視点が大切」（担当者）と7月、同校TikTok（ティックトック、動画投稿アプリ）部にコラボを打診し、快諾を得た。
ティックトック部は令和4年創部で、現在部員は19人。同校の公式ティックトックやインスタグラムを運用し、中高生らに「刺さるコンテンツ」を日々発信しており、自衛隊や地元の各団体とのコラボ実績もあるという。
今回のコラボ企画のメインは、同消防本部を運営する同消防組合の設立10年を記念するスペシャル動画の制作。9月14日に深北緑地で開かれる「消防・防災フェア」でお披露目されるといい、予告編は既に同消防本部のアカウントに投稿されている。
同消防本部は「コラボは消防士や救急救命士の仕事を知ってもらえる機会」と、生徒らのキャリア形成にも生かしてほしいと考えている。
ティックトック部担当で同校募集広報部長の小山宣宏さん（42）は「さまざまなチャレンジが生徒の自己肯定感につながっている」と話す。