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連日の猛暑で熱中症疑いが増加 東京タワーでは無料の涼みスポットも

産経ニュース 2024年8月14日 18時27分

東京消防庁管内で7月中に熱中症(疑いも含む)で救急搬送された人は4244人(速報値)に上ることが同庁への取材で分かった。前年同期(確定値)と比べて742人(121・2%)増加。都内では今後も酷暑が続くと予想され、自治体では冷房施設の開放など、対策を進めている。

人気の観光スポットの東京タワー。7月から東京都港区の民間施設として初めて「指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)」に指定された。展望台に上らなくても、冷房の効いた1~3階で、無料で涼むことができる。イスやテーブルが用意された3階では、多くの利用者が談笑したり、アイスクリームを食べたりして涼んでいた。

タイから旅行で訪れたルジ・シリさん(19)は「上には登らないけれど、ここで休んでいる。とても良いと思う」と笑顔。同僚とともに静岡県富士市から来た公務員の金塚陽平さん(38)は「涼しく快適。子供が座りやすいイスがもっとあればよいのではないか」と話した。

クーリングシェルターは、市区町村が指定した冷房などのついた施設。熱中症特別警戒アラートが出た際に一般に開放される。東京タワーは年中無休のため、10月23日(予定)まで、アラートの有無に関わらず毎日開かれている。

東京タワーの山﨑真吾広報課長(41)は「次の観光拠点に移動する前の観光客や近隣企業の方も涼んでいる。東京タワーが夏に涼しく過ごせる施設として知ってもらえれば」と語る。シェルターでは、店員からの声がけや時間を気にすることなく休憩できる。港区は「気軽に使ってほしい」としている。

東京消防庁によると、7月は昨年同期と比べ、屋外で発生した熱中症の救急搬送人数が493人増加。同庁は熱中症対策として、▽高温・多湿・直射日光を避ける▽こまめに休息し、塩分と糖分を含んだ飲み物をとる▽室内では扇風機やエアコンを使う-などをあげる。熱中症の疑いがあり、身体を冷やす際は、首や脇の下、足の付け根を冷やすと効率よく冷やすことができるという。(前島沙紀)

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