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阪神・阪急・北急、関西最大級の鉄道系謎解きゲーム 「エンディング動画の歌に感動」続出

産経ニュース 2024年11月10日 10時0分

阪神電鉄、阪急電鉄(いずれも大阪市)、北大阪急行(北急、大阪府豊中市)の鉄道3社が合同で実施しているリアル謎解きゲーム「ナゾときっぷ」が、ネットなどで話題を呼んでいる。それぞれの謎を解いた際にはエンディング動画を閲覧できるが、その際流れる歌に「感動した」といった声が交流サイト(SNS)などで集まっている。公式イメージソング「永遠(とわ)に届きますように」を歌っているのは、関西を拠点にライブ活動をしているシンガー・ソングライターの神澤柚子(かんざわゆず)さん(28)。ゲームのために書き下ろした。

クリアで切ないメロディー

今年で3年目を迎えるナゾときっぷは、阪神「鉄道男と奇跡の塔(ワンダータワー)」▽阪急「おてんば娘の記憶の歌(リメンバーソング)」▽今年3月に大阪府箕面市まで延伸した北急「キテレツ博士の新天地(Reロケーション)」。3つの物語をすべてクリアすると完結編「永遠の絆と約束の夕日(トワイライト)」に参加できる。これまでに延べ4万人以上が参加したとみられ、関西最大級の鉄道系謎解きイベントとして注目されている。

それぞれの物語をクリアした際にはエンディング動画が流れ、「♪思い出したのは君のこと」の歌いだしとともに、切ないメロディーが流れてくる。動画にはゲームで訪れた場所や、最後には関係者らが手を振る姿も収められている。

ゲーム制作を手がけたイベント会社「フラップゼロアルファ」(大阪市東淀川区)のディレクター、石見龍暉(いわみりゅうき)さんは「エンディングまでゲームの世界観に没入してほしくて、今年から動画撮影を行った。その際にイメージソングがほしいと思い、神澤さんに曲作りを依頼した」と説明する。

昨年、同社が制作した山陽電鉄(神戸市)のリアル謎解きゲームで、エンディング動画に神澤さんのオリジナル曲「羽化」を採用したことが、参加者に好評だったことも後押ししたという。

初のタイアップ

約10年前から関西のライブハウスを中心に活動してきた神澤さんにとって、タイアップ曲を手がけるのは初めて。ストーリー展開などから打ち合わせを重ねてきた。「リアル謎解きゲームは、駅のポスターを見て知っていた」と語る神澤さんだが、自身の曲が採用されたことに「本当に驚きでとてもうれしい」と笑顔で話す。

書き下ろしたイメージソングには「記憶」「メロディ」「神様」など、今回の謎解きゲームにまつわる歌詞があり、しっかりと「謎を解く」という言葉も盛り込まれている。また、阪急バージョンに歌詞を書き換えた曲もあり、「フラップゼロアルファの思いを受け入れながら、私自身の味を出すように苦心しました。曲を聞いた参加者の気持ちが盛り上がれば」と神澤さんは話す。

SNS上では「エンディングに感動した」「エンディングの歌がピッタリとマッチしていた」などの声が上がっており、神澤さんも「感動したという声を聞いて、作ってよかったと思っています」と喜んだ。

リアル謎解きゲームは電車に乗って鉄道沿線を巡り、各所に仕掛けられた謎を解いていく。関西の鉄道界では平成31年に阪神電鉄がなんば線開業10周年を記念して実施したのがはじまりで、当時からフラップゼロアルファがゲーム制作を手がけている。

現在では阪急、阪神、近鉄、南海、京阪の関西の大手私鉄5社のほか、京都市交通局や山陽電鉄なども参加する一大イベントになっている。

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