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選手も興奮「夢のアリーナ」、大迫力のすり鉢型観客席 プロバスケ千葉ジェッツの新本拠地

産経ニュース 2024年6月30日 10時0分

千葉県船橋市に拠点を置くプロバスケットボールチーム「千葉ジェッツふなばし」の新たな本拠地となるアリーナ「LaLa arena TOKYO-BAY(ららアリーナ東京ベイ)」(同市浜町)が完成し、注目を集めている。コートでプレーする選手たちとの距離が近く感じられるすり鉢型の観客席で、高い臨場感を味わえるのが特徴だ。バスケットボールへの関心が高まるのはもちろん、音楽コンサートやアイスショーも開催可能で、南船橋エリアのさらなるにぎわい創出にもつながりそうだ。

船の航跡とジェット気流をイメージ

ららアリーナは鉄骨造りの地上4階建てで、延べ床面積は約3万1千平方メートルある。JR京葉線南船橋駅から徒歩約6分の場所にある。収容人数は約1万人で、これまでの本拠地だった船橋市総合体育館の約2倍に広がった。

外観は船の航跡とジェット気流をイメージし、アルミパネルで躍動感を表現した。アリーナには、多様な演出を可能にする昇降式のセンタービジョンが設置されたほか、アリーナを囲う全長120メートルのリボンビジョンも備えられた。

混雑状況がモニターにリアルタイムで表示されるトイレも設置された。

食事や飲み物を提供する店舗も4カ所設けられるなど、試合やイベントを快適に楽しめる工夫が随所に施されている。

飲食しながらの観戦が可能で、専用の入退場口が設けられたVIPエリアも充実させた。

「1万人のファンを満足」

5月29日にはジェッツファンらを招いて新アリーナのお披露目会が開かれ、記者も参加した。

ジェッツの富樫勇樹選手は「夢のアリーナ。ここでプレーすることが待ち遠しいです」と笑顔を見せた。

原修太選手は「1万人のファンを満足させられるようなプレーをしたい」と意気込みを語った。

田村征也社長は、千葉市の神谷俊一市長を表敬訪問した際に「ホスピタリティーを大事にし、(コート中央上部にある)センタービジョンを生かした演出などを通じ、常に満員にしていきたい」と強調していた。

さらなるファン獲得を

千葉ジェッツは強豪クラブとして成長を続けている。今年3月には日本や韓国、台湾などの東アジアのクラブが王座を争う東アジアスーパーリーグ(EASL)で日本のクラブとして初めてとなる王座を獲得した。

天皇杯全日本バスケットボール選手権大会では、決勝で琉球ゴールデンキングスに勝利し、2年連続5度目の優勝を果たした。

Bリーグのレギュラーシーズンは35勝25敗の東地区3位で、Bリーグの王者を決めるチャンピオンシップはベスト4に終わったが、チームのレベルは着実にアップしている。

その強さに比例するように、グッズの売り上げやファンクラブの会員数、SNS(交流サイト)のフォロワー数も増加し続けている。

「県をバスケ王国にする」とのビジョンを掲げ、県内各地で子供向けのバスケスクールを開校するなど、地域貢献にも積極的に取り組んでおり、地元の評価も期待も高い。

新アリーナの活用で、さらなるファン獲得や地域活性化を図りたい考えだ。

新アリーナは南船橋駅直結の商業施設「三井ショッピングパーク ららテラス TOKYO-BAY」にも近い。試合前や終了後もエリアを楽しめるような環境が整備されている。

7月6、7両日には、人気ロックバンド「Mr.Children」によるこけら落とし公演が行われる。南船橋が今後、さらに注目を集めるエリアになるのは間違いない。(松崎翼)

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