兵庫県の斎藤元彦知事が上郡町の特産ワインを要求したとされる音声データについて、同町の梅田修作町長は19日、記者会見し、実際にワインを贈ったことを明らかにした一方、「知事に飲んでいただこうと思って準備した。おねだりされたわけではない」と要求については否定した。
梅田町長によると、令和4年11月7日に町内で行われた会合で、参加していたある県議が斎藤氏に「上郡でワインの生産が始まっている。一押しをしていただきたい」などと支援を要望。これに対し、斎藤氏は「私はまだワインを飲んでいないので、ぜひ、また折を見てよろしくお願いします」と答えたという。
梅田町長は「以前から知事に上郡町のワインを知ってほしい」と考えていたといい、「おねだり」については否定したが、「知事が公の場で発言したことは非常に重い。多少は影響されてワインを用意した」と話した。同月14日に県庁を訪れる機会があったため、ワイン2本を持参して随行の町職員が県の秘書課に手渡したと説明した。
このワインについては「町が購入したものではなく、観光協会から提供があった」と説明。公金の支出はないとしている。