兵庫県加古川市で平成19年10月、小学2年の女児=当時(7)=が刺殺された事件で、別の殺人未遂容疑で逮捕された勝田州彦容疑者(45)が、兵庫県警の任意聴取に「好みの女の子を物色して刺した」という趣旨の供述をしていたことが27日、捜査関係者への取材で分かった。県警は同日、加古川市の事件での殺人容疑で勝田容疑者を再逮捕した。県警によると、逮捕後の調べには「黙秘します」と話している。
勝田容疑者は16年の岡山県津山市の女児殺害事件で服役中の今月、18年に兵庫県たつの市で起きた女児殺人未遂事件で逮捕されていた。加古川市の殺人事件は17年間未解決だったが、容疑者の逮捕で重大局面を迎えた。県警は連続女児襲撃事件とみて全容解明を急ぐ。
勝田容疑者の再逮捕容疑は19年10月16日午後6時ごろ、加古川市別府町新野辺の鵜瀬柚希(うのせゆずき)さん宅前で、鵜瀬さんの胸などをナイフで突き刺して殺害したとしている。
物証や目撃情報に乏しく、捜査は難航した。県警は当時同市内に住み、同種手口の女児襲撃事件を起こした勝田容疑者が加古川市やたつの市の事件にも関与した疑いがあるとみて、今年5月から任意聴取。勝田容疑者は関与を認め、遺体などの客観的状況と矛盾しないことから供述の信用性は高いと判断した。
神戸地検は27日、たつの市の殺人未遂容疑について処分保留とした。加古川市の事件と合わせて刑事処分を決めるとみられる。