令和5年9月、いじめ防止対策推進法の「重大事態」に認定された滋賀県立石部高校(湖南市)野球部のいじめで、被害生徒(3年)が1年時から加害生徒(中心の3人)にベルトで背中や足をたたかれる暴行を受けたと訴えている問題について、県の福永忠克教育長は17日の定例会見で、「追加で調査をしている。結果まではもう少し時間がかかる」と述べた。
被害生徒とその家族によると、ベルトによる暴行は入部後の1年時から始まった。試合や練習で被害生徒がミスをすると部室で、背中や足を「割と強くベルトでたたかれた」という。このベルトの暴行は2年になっても続いていた。
弁護士や臨床心理士など外部委員を含めた調査委員が今年3月にまとめた最終報告書では、被害生徒へのいじめは1年時から始まり、昨年9月12日にいじめ防止対策推進法の「重大事態」に認定した後も続いていたことがわかっている。
福永教育長によると、今月9日になって被害生徒側からベルトで暴行を受けていたとの申し出があったという。「知事の意見も含め、最終的に県の報告書をまとめていた。被害生徒側からの申し出の事案があるので追加で調査している。できるだけ速やかに調査を終えたいが、もう少し時間がかかる」と述べた。
また、今回の野球部のいじめについて福永教育長は、「調査を進めているが、いずれにしろ、学校現場でいじめがあってはならない。しっかり調査結果をまとめ、フィードバックし、次につなげたい」との考えを示した。