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堺市社協の補助金「多額が使途不明」 福祉委員会元委員長に1500万円賠償求め提訴

産経ニュース 2024年8月6日 19時21分

堺市の外郭団体「堺市社会福祉協議会(社協)」は6日、交付した多額の補助金が使途不明になっているとして、市内の福祉委員会元委員長の70代男性に計約1500万円の損害賠償を求め、大阪地裁堺支部に提訴した。

福祉委員会は小学校区を単位として、自治会や子供会、老人会などで組織され、さまざまな地域福祉活動を実施している。社協は、市の補助を受け、地域の交流イベントの茶菓子代や場所代などへの支出を目的とする「地域のつながりハート事業補助金」を市内に約90ある福祉委員会に対して、交付していた。

社協によると、昨年1月、同市南部に位置するある福祉委員会について、関係者から「補助金が使用されていない」という情報が寄せられ、調査を開始。この福祉委員会は年間約60~100万円の補助金を受け取っていたが、領収書などの大半が提示されず、多額の使途不明金が判明した。

社協は、堺簡裁での調停に臨んだが、元委員長の男性は「領収書などはないが補助金は適正に使用しており、私的な利用は一切ない」として、損害賠償に応じなかったため、提訴に至った。男性が委員長を務めていた平成17年度~令和4年度に交付した補助金計約1500万円のうち、約1100万円が使途不明といい、遅延損害金も含め1500万円の賠償を求めるとしている。

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