阪急阪神ホールディングス(HD)の株主総会が14日、大阪市内で開催され、子会社の阪急電鉄が運営する宝塚歌劇団で昨年9月に劇団員の女性が急死したことを巡り、総会の冒頭で謝罪した角和夫会長に対して、株主から退任を求める発言が相次ぐ一幕があった。
阪急阪神HDは現場のサポート体制の強化や過密スケジュールの見直しなど、女性の急死以降取り組んでいる再発防止策について説明。株主からは「問題が解決した時点で角会長は辞任を。伝統にあぐらをかいている」「経営トップの在任期間が極めて長い。改革の実効性を高めるには速やかに退任し、一新をはかることが必要」と角会長の退任を求める発言が相次いだ。
これに対し、角会長は「去就については私自身も自覚している。75歳でございますので」「近々リタイアする」などと答えるにとどめ、進退について具体的な言及はしなかった。
角会長は歌劇団と宝塚音楽学校の理事を務めていたが、問題の責任を取る形で2月末までに退任した。