自宅マンションで、生後5カ月の長男に暴行を加え死亡させたとして、大阪府警は13日、傷害致死の疑いで、父親の無職、中川龍次(りゅうじ)容疑者(40)=大阪市中央区南船場=を逮捕した。中川容疑者は「夜泣きする長男を早く寝かせようと焦り、つい下に落としてしまった」などと供述、容疑を否認しているという。
逮捕容疑は1月2日午前3時~5時55分ころ、府内の自宅マンションで長男に何らかの暴行を加え、同4日夜に頭部打撲による脳の延髄損傷で死亡させたとしている。
府警によると、中川容疑者自ら119番。駆け付けた救急隊員や警察官に「午前3時から長男の面倒をみていたが、泣き止まず、いらいらして投げ落とした」と説明していた。心臓マッサージや人工呼吸をしたが、10分たっても意識が戻らないので、別の部屋にいた妻を起こして通報したという。
中川容疑者はその後、「お尻ふきを取ろうとして、抱っこしていた長男を落とした。落とす瞬間、目を離していた」と説明。府警が複数の医師に意見を求めたところ「硬い床に真っ逆さまに落下させたり、殴打したりして頭部が損傷したと考えられる」との見解が示されたため、事件の疑いが強いと判断、中川容疑者が故意に暴行したとみて逮捕した。