2025年大阪・関西万博に「ORA外食パビリオン『宴~UTAGE~』」を出展する大阪外食産業協会は23日、展示内容を発表した。「天下の台所」をテーマに約80社が結集する見通しで、日本が独自に発展させた外食文化を世界に発信する。
パビリオンは2階建てで延べ床面積は約千平方メートル。外壁には、食材が積まれた宝船や魚などが前面に飛び出した立体看板を設置する。
1階では、会場でしか味わえない特別メニューをテークアウト方式で提供。植物由来の素材だけを使ったソフトクリームや棒状のお好み焼きを提供する予定だ。
2階は体験や食育に特化した空間で、お茶文化や料理を楽しんだり、映像や展示で日本の食文化を学んだりできる。会期中に週単位で入れ替わる事業者も含め、約80社が出展する。料理教室などの体験を除き、予約不要で入館できる。
23日に大阪市内で開かれた決起大会では、スタッフのユニホームを披露。職種によって違いを出し、清潔感のある白いジャケットや、活気や楽しさを感じられる赤い帽子などを採用した。
パビリオンを巡っては資金集めが難航し、一時は辞退もささやかれたが、規模を縮小するなどして出展にこぎつけた経緯がある。
決起大会で、ORAの中井貫二会長は「思いを一つに、ようやくここまで達成できた」と強調した。日本で外食産業が誕生し、発展する契機となった1970年大阪万博に触れ、今回の大阪・関西万博では「日本や関西のすばらしい食文化を世界へ発信したい」と意気込みを語った。