滋賀県立総合病院(同県守山市)は22日、県内在住の70代女性患者を手術した際、患者の体内にガーゼを残す医療事故が起きたと発表した。手術の約2週間後、女性が痛みを訴えて判明。すでに摘出手術を終えて、後遺症もなく、退院したとしている。病院は患者側に謝罪。再発防止策も公表した。
この日、山本泰三副院長らが県庁で会見した。
説明によると、今年8月に女性を手術した際、手術前後や途中に複数回ガーゼの枚数を数えた上、手術した部分を縫い合わせた。体内にガーゼの残りなど異物がないかレントゲンでも確認した。
しかし約2週間後、女性が痛みを訴えたため、CT検査を実施。主治医が体内に異物が残されているのを確認した。改めて全身麻酔下手術をし、体内に残されていたガーゼを摘出した。
残されていたガーゼは約30センチ四方の1枚。病院は、看護師によるガーゼの数え間違いや、レントゲンの確認時の見落としが原因と考えられるとしている。
再発防止策として、手術時のガーゼ確認の人数を、従来の1人から2人に増やすほか、手術後のレントゲンも複数の医師による確認を徹底するとしている。