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尿漏れ・骨盤臓器脱の患者会「ひまわり会」発足20周年 晴れ晴れとした笑顔を取り戻して

産経ニュース 2024年9月5日 17時56分

平成16年に日本で初めて発足した女性の尿漏れ・骨盤臓器脱の患者団体「ひまわり会」が18日、20周年を迎える。当時は誰にも相談できずに悩む人が多く、対処法も知られていなかったが、現在では尿漏れパッドのCMが一般的になり、手術などで改善する可能性があることも知られるようになった。それでも電話相談を実施すれば毎回多くの相談が寄せられるといい、同会は今後も患者のサポートを続ける。

ひまわり会は大阪中央病院(大阪市北区)で尿漏れの治療をした患者たちが中心となって立ち上げた。尿漏れを気にして外出や旅行ができなくなるなど生活の質(QOL)が低下していたメンバーは、適切な治療で元通りの生活を取り戻した。

同病院で定期的に相談ボランティアを行うほか、年に数回の電話相談キャンペーンも実施。19年からは、加齢や出産などで臓器を支える骨盤底の筋肉や靱帯(じんたい)が緩み、子宮や直腸などが膣から出てしまう病気「骨盤臓器脱」も対象に加えた。その後、尿漏れよりも骨盤臓器脱の相談の方が多く寄せられるようになったという。

電話相談キャンペーンには病院も参画。その数は徐々に増え、全国14都道府県に拡大した。今年6月までの相談件数は延べ約1万7千件、年に2回程度行う市民公開セミナーの参加者は延べ約1500人にのぼる。同会は「これからも、悩んでいる方の光として活動したい。ひまわりの花のように、はればれとした笑顔を取り戻してほしい」としている。

同会は9日から、54回目の電話相談キャンペーンを開催。大阪では同会(12日まで午後1時半~4時、090・7493・2200、090・7340・2200)で元患者が対応。第一東和会病院ウロギネコロジーセンター(13日まで午後1~4時、072・671・1008、電話相談と伝える)は専門医が応じる。

また、13日午後1~4時、大阪市北区の大阪駅前第4ビル貸会議室2307ABで20周年記念セミナーを開く。元患者が体験について話すほか、専門医が最新治療について説明、症状を改善する骨盤底体操も行う。参加費500円。申し込みや問い合わせは同会事務局(06・6599・9802、メールinfo@urogyne-himawari.jp)。

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