NHK大阪放送局は29日、令和7年秋開始予定の連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」のヒロイン・松野トキを、俳優の高石あかりさん(21)が演じると発表した。オーディションで2892人の中から選ばれた。大阪市中央区の同局で記者会見した高石さんは「見てくださる皆さんに温かい気持ちになってもらったり、寄り添えるような作品にできるよう、精いっぱい頑張ります」と話した。
高石さんは宮崎県出身。令和3年に映画「ベイビーわるきゅーれ」で主演を務め、NHKでは昨年放送されたドラマ「わたしの一番最悪なともだち」に出演した。これまでにも朝ドラのオーディションを2回受けたことがあるといい、「小学校の先生に『朝ドラヒロインになっている姿を見たい』と言われてから、それだけを夢見ていた」と念願のヒロインに涙ぐみながら喜びを語った。
高石さんが演じる松野トキは、明治時代の文豪、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の妻、小泉セツ(1868~1932年)がモデル。朝ドラでは、急速に西洋化が進む明治時代の日本での2人の暮らしを描く。
セツのイメージについて、高石さんは「(セツの)人に対する思いやりに魅力を感じる」と話し、「まだ何者でもない私が、いろんな学びや人との出会いで『化け』ていく姿をお届けしたい」と弾けるような笑みを浮かべた。