大正から昭和前期、憂いを帯びた美人画で一世を風靡した画家で詩人の竹久夢二(1884~1934年)の多彩な作品から、その画業と魅力に迫る「生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界」(産経新聞社など主催)が18日から大阪市阿倍野区のあべのハルカス美術館で開かれるのに先立ち、17日には内覧会が開かれた。
岡山県出身の夢二は画家を目指して上京、新聞や雑誌の投書、投稿をきっかけに21歳で新進画家への道を歩み始めた。印刷メディアの発達という時代の潮流に乗って、夢二は一躍、時代の寵児(ちょうじ)となってゆく。
今回は岡山県にある夢二郷土美術館所蔵のコレクションを中心に、約200点の作品・資料でその画業を紹介する。「アマリリス」をはじめ数少ない油彩画や友人に残したスケッチブックなど関西初公開の品もある。
夢二郷土美術館の小嶋ひろみ館長代理は「従来の夢二像が覆される発見があるはず」と話す。3月16日まで。(正木利和)