宝塚歌劇団の宙組トップスター、芹香斗亜(せりか・とあ)さんの退団公演「宝塚110年の恋のうた」「Razzle Dazzle(ラズル ダズル)」が2日、本拠地の宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)で千秋楽を迎えた。公演に続いてサヨナラショーを行った芹香さんは終了後、記者会見に臨み、「やりきった。でもまだ東京公演があるので、自分に期待してまだまだ磨きをかけていきたい」と語った。
この日、舞台上では「たくさんの役や作品から生き方を学び、たくさんの仲間との出会いから自分自身と向き合う強さを学び、お客さまからは感謝を学んだ」とあいさつした芹香さん。客席からの歓声に応えて「私は幸せです」と何度も笑顔で叫んだ。
芹香さんは平成19年に初舞台。星組、花組を経て令和5年に宙組トップスターに就任した。お披露目公演が宝塚大劇場で開幕した翌日の同年9月30日、宙組劇団員の女性の急死が判明。歌劇団側が過重労働と上級生らによるパワーハラスメントを認めて昨年6月に公演が再開するまで、宙組は活動休止状態となった。
公演再開までの間、「舞台が始まる日のために、お客さまにお会いしたときに、絶対に心に届く舞台をお届けしたいという気持ちでいました」と振り返り、トップとして「ひたすらにいい舞台をお届けする、ただそれだけを考えてきました」と話した。
東京公演は3月15日に開幕し、芹香さんは4月27日の千秋楽をもって退団する。