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滋賀学園、15年ぶり甲子園へ 脇本が2安打完封

産経ニュース 2024年7月27日 17時20分

第106回全国高校野球選手権滋賀大会(県高野連など主催)は27日、マイネットスタジアム皇子山(大津市)で決勝が行われ、滋賀学園が綾羽を5-0で破り、15年ぶり2回目の優勝を決めた。滋賀学園の先発・脇本が、甲子園初出場を狙う綾羽を2安打に抑え、完封勝利した。滋賀学園は、8月7日に甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕する全国高校野球選手権大会に出場する。

準決勝で近江の6連覇をコールドゲームで阻んだ綾羽の強力打線に対し、滋賀学園の背番号10番・脇本が圧巻の投球をみせた。

滋賀学園は初回、「とにかく塁に出るのが自分の役割」という1番多胡の右前打を足掛かりに、1死満塁の好機に。5番仲田の遊ゴロが相手の失策を誘い、2点を先制した。

三回に押し出しの死球で1点、六回にも相手の失策で2点を加え、リードを5点に広げた。

先発の脇本は、この日も腕が振れていた。140キロ前後の直球にスライダー、チェンジアップをまじえ、五回まで綾羽を無安打に抑えた。

綾羽は六回、「先輩から熱い思いでバットを手渡され、気持ちが乗った」という先頭打者の2年生の9番・北川陽が右前にチーム初安打。綾羽の応援団が詰めかけた三塁側スタンドは一気に盛り上がり、1死一、二塁の好機をつくる。

しかし、昨夏決勝のマウンドも経験している脇本は冷静だった。これまでは抑えようとして逆に集中力が切れて崩れることもあったが、「打たれてもいいと思ってミットだけに集中していた」。後続の3、4番を凡打でしのいだ。

綾羽は七回、「守備から流れをつくろうと必死で打球を追った」という主将の二塁手、楠橋が右前に落ちそうな打球に向かって背走し、好捕。続く八回、先頭の北川陽が中前打で再び出塁するが、下半身中心のトレーニングを積んできたという脇本の球威は最後まで衰えなかった。

綾羽の千代(ちしろ)純平監督は「脇本投手はストライクゾーンの球威が準決勝よりも強く、野手の守備力も高く『圧』を感じ続けた。選手には、力及ばず負けたことより、力がついてここまで来たんだと伝えたい」と話していた。

滋賀学園・山口達也監督「ほっとしたという気持ちが一番。できたこと、できなかったことを精査して、甲子園で頑張りたい」

滋賀学園・門田侑也主将「やってきたことが結果になった。自分たちは全力プレー。(甲子園では)全力で戦いたい」

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