【ワシントン=大内清】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は14日、トランプ次期大統領と盟友関係にあるカリスマ経営者のイーロン・マスク氏がイランのイラバニ国連大使と面会し、両国の緊張緩和に向けて意見を交わしたと伝えた。
同紙によると、会談は11日、国連本部のある東部ニューヨークで1時間以上にわたって行われた。マスク氏の行動がトランプ氏の意を受けたものかは不明。イラン当局者は、会合は「前向き」なもので「良い知らせ」だと述べた。
トランプ陣営の報道担当者は「私的会合について、あったかなかったかを含めてコメントする立場にない」としている。
X(旧ツイッター)を所有するマスク氏は大統領選でトランプ氏を強く後押しし、現在は同氏から最も信頼を得ている盟友と目されている。マスク氏は、トランプ氏が当選後にウクライナのゼレンスキー大統領と行った電話会談にも参加したほか、トランプ氏による閣僚候補らとの面談にも同席しているとされる。
トランプ氏は第1次政権の2018年、イランと米欧などが15年に結んだイラン核合意から一方的に離脱。20年1月には同国革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害するなど対決姿勢を強めた。