カナダ東部モントリオールで開催中の北大西洋条約機構(NATO)年次総会に反対するデモが暴徒化している最中、トルドー首相が米人気歌手テイラー・スウィフトのコンサートに興じていたとして批判の声が上がっている。
地元メディアによると、モントリオールで22日夜、親パレスチナ派と反NATO派が警察官に向かって発煙弾などを投げ、車両2台に火をつけるなどした。イスラエルのネタニヤフ首相の人形も燃やした。少なくとも3人が逮捕されたという。
米FOXニュースによると、同じ時間帯にトルドー氏はトロントで行われたテイラーの公演を訪れていた。開演前にトルドー氏が1960年代のヒット曲「You Don’t Own Me」に合わせて踊る姿を来場者が撮影し、X(旧ツイッター)に投稿した。恒例となっているファン同士のブレスレッドの交換を行うなど、楽しい夜を過ごした。
モントリオールはトルドー氏の選挙区。Xでは、ローマ皇帝ネロの俗説「ローマが燃えているときにバイオリンを弾く」を引き合いに出す人もいる。
保守党のドン・スチュワート下院議員は「無法な抗議者がモントリオールを荒らし、暴力的な抗議行動を起こした。首相は踊っている。これが自由党政権が築いたカナダだ」と投稿した。
トルドー氏はテイラーのファンとして知られ、昨年7月にはテイラーのXアカウントに、カナダで公演するよう返信していた。