Infoseek 楽天

トランプ氏銃撃の容疑者、事件当日朝に銃弾50発購入 自宅と車から爆発物も

産経ニュース 2024年7月16日 17時22分

【ミルウォーキー=平田雄介】米共和党のトランプ前大統領が11月の大統領選に向けた遊説中に銃撃された事件で、米メディアは15日までに、大統領警護隊(シークレットサービス)に射殺されたトーマス・クルックス容疑者(20)が事件当日の13日朝、地元の銃砲店で銃弾50発を購入していたと伝えた。自宅と車から爆発物の材料も見つかったという。

連邦捜査局(FBI)は、クルックス容疑者の動機解明を目指し、携帯電話の通信記録などを調べている。

事件は13日夕、東部ペンシルべニア州バトラーでのトランプ氏の集会で発生。クルックス容疑者は会場外側の建物の屋上から発砲した。共和党のホーリー上院議員は「なぜ屋上に登れたのか」と問題視。バイデン大統領は14日、警備上の問題点を解明するため、独立した検証を実施するよう指示したと明らかにした。

米メディアによると、クルックス容疑者は高校時代、理数系に強く、成績優秀者として表彰される一方、服装をばかにされ、昼食を1人でとるなど、毎日のようにいじめられていた。射撃部に入ろうとしたことがあり、犯行時に着ていたTシャツには、ガンマニアに人気のユーチューブ番組の名前が記されていた。

事件について、トランプ氏は米紙のインタビューで14日、演説で使うデータを示すスクリーンを見るため振り返ったタイミングが「ちょうどよかった」ため、奇跡的に助かったと述べた。タイミングや振り返る角度が違えば、銃弾が「頭を貫通していた」という。

トランプ氏の警護は強化された。トランプ氏が15日、副大統領候補に指名したバンス上院議員にも「適切な警護」(米政府高官)が提供される。

事件では、トランプ氏が右耳を負傷し、集会参加者の1人が死亡、2人が重傷を負った。死亡した元消防士のコーリー・コンパートアさん(50)は、家族を守ろうとして被弾した。

この記事の関連ニュース