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トランプ氏、就任前からパナマやカナダに高圧的発言 主権無視の発言に北中米の各国反発

産経ニュース 2025年1月21日 20時17分

20日就任したトランプ米大統領は、就任前から中米パナマや隣国のカナダ、メキシコに対し高圧的な発言を繰り返してきた。昨年12月、海運の要衝パナマ運河の管理権返還をパナマに要求。カナダに対しては、米国の51番目の州になるべきだと脅した。これらの発言は今後の取引を有利に進めるためのトランプ流交渉術との見方もあるが、主権を無視した発言に各国は反発を強めている。

トランプ氏は、かつて米国がパナマ運河の建設工事に巨額を投じたにもかかわらず、パナマが米船舶から「法外に高い通航料をぼったくっている」と非難。是正されなければ管理権の返還を要求すると宣言した。これに対し、パナマのムリノ大統領は「交渉の余地はない」と反論。トランプ氏が主張する中国の影響力も及んでいないとした。

隣国のカナダとメキシコに対しては不法移民対策の不備を指摘し、それぞれ25%の関税を課すことを公言。回避したいのであれば、米国の「51番目の州」になるべきだとカナダのトルドー首相に伝えた。同じ先進7カ国(G7)メンバーでもあるカナダに米国への編入を求める提案自体が極めて異例であり、その後も関税の報復措置を示唆したトルドー氏を「偉大なカナダ州知事」と揶揄した。

今月上旬には、メキシコが米国に巨額の貿易赤字をもたらしているとした上で、米南部に面するメキシコ湾を「アメリカ湾」に改称すると宣言。メキシコからの反発を招いた。(ワシントン 本間英士)

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