【ワシントン=塩原永久】トランプ次期米大統領は4日、第1次政権で通商担当大統領補佐官を務めたピーター・ナバロ氏を、貿易・製造業担当の大統領上級顧問に起用すると発表した。ナバロ氏は対中強硬派として知られ、第2次政権でも、中国の不公正貿易に対して厳しい対応を後押しする公算が大きい。2021年の米議会襲撃事件を巡っては下院特別委員会の調査への証言を拒んだとして議会侮辱罪で服役した。
トランプ氏はSNSへの投稿などで、第1次政権で重視した米国製の購入を求める「バイ・アメリカン」や、米国人の雇用を促す政策を巡り「ナバロ氏以上に効果的かつ粘り強かった者は少ない」と指摘した。第2次政権でナバロ氏の役割が「製造業や関税、貿易に関する課題の推進」だと述べた。