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トランプ氏、ネタニヤフ氏と会談 ハリス氏に敗れれば「第三次世界大戦になる」

産経ニュース 2024年7月27日 7時19分

【ワシントン=大内清】米共和党のトランプ前大統領は26日、南部フロリダ州にある自身の邸宅マールアラーゴで、イスラエルのネタニヤフ首相と会談した。11月の大統領選に向け、親イスラエル的なキリスト教右派などの支持を固めたいトランプ氏と、政権延命のために米国からの後ろ盾を得たいネタニヤフ氏の思惑が合致。両氏は悪化していた関係を修復し親密ぶりをアピールした。

トランプ氏は邸宅でネタニヤフ氏と妻サラ氏を出迎え、報道陣にポーズを取ってみせた。会談では、民主党のハリス副大統領が前日にネタニヤフ氏に対し、パレスチナ自治区ガザへの攻撃に関する深刻な懸念を伝えたと表明したことを「無礼だ」と批判。大統領選でハリス氏に敗れれば「中東で大戦争が起き、もしかしたら第三次世界大戦になる」と主張した。

ネタニヤフ氏は、バイデン政権が仲介するガザでの停戦協議では米国とイスラエルに隔たりがないことが重要だとし、ハリス氏の発言が「それを変えてしまわないことを願う」と不満をみせた。

トランプ氏はこれまでガザ情勢を巡り、「すぐに戦闘を終わらせるべきだ」と主張していたが、会談を受けた同氏側の発表には停戦協議への言及はなかった。

両氏の顔合わせは、トランプ氏退任後で初。今回の会談はネタニヤフ氏側が要請したもようだ。

トランプ氏は1期目、イスラエルの主張通りにエルサレム全域を同国の首都と認定して大使館を移転させるなど同国寄りの政策をとり、ネタニヤフ氏とも蜜月関係にあった。だが、同氏が2020年大統領選でバイデン現大統領に祝辞を送ったことに激怒したと伝えられるなど、ここ数年は関係が冷え込んでいた。トランプ氏は20年大統領選で大規模な不正があったと主張している。

トランプ氏は26日、記者団に「(ネタニヤフ氏とは)常に良い関係だ」と強調した。

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