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米で中国企業元幹部起訴、日本の議員に賄賂か かつて授受疑惑の岩屋外相は「断じてない」

産経ニュース 2024年12月2日 11時45分

米司法省は11月18日、日本でのカジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡って、中国企業「500ドットコム」(現ビット・マイニング)の潘正明・元最高経営責任者(CEO)を海外腐敗行為防止法違反で起訴したと発表した。潘被告は旧「500」社が日本でIRを開設するため日本の国会議員らに賄賂を配るように指示したという。起訴状で国会議員らの名前は伏せられている。この事件を巡っては2019年12月に東京地検特捜部が摘発し、日本での捜査は終えている。

旧「500」社はニューヨーク証券取引所に上場しており、米司法省が捜査した。起訴は6月18日付。

捜査に対して、旧「500」社側は17~19年、潘被告が日本政府関係者への賄賂として約190万ドルを支払うことに同意したことを認めたという。賄賂の目的は旧「500」社が日本でIR事業を開設するためだったという。ただ、入札を勝ち取ることはできなかった。

旧「500」社を巡る汚職事件については、IR担当の内閣府副大臣だった秋元司元衆院議員が17~18年に同社側から総額約760万円相当の賄賂を受領したとして収賄などの罪で起訴され、1、2審で懲役4年の実刑判決を受けている。秋元被告は上告中。

東京地検特捜部の捜査に対し、20年1月に旧「500」社側が秋元被告のほか衆院議員5人に現金を渡したと供述したと複数のメディアが報じていた。5人は自民党の岩屋毅外相、中村裕之衆院議員、船橋利実参院議員(当時は衆院議員)、宮崎政久衆院議員、日本維新の会の下地幹郎元衆院議員。下地氏は100万円を受け取ったことを認め、維新を除名処分となった。ほか4人は受領を否定しており、日本での捜査は終結している。

岩屋氏は11月29日の記者会見で、米司法省の発表について「すでに終わった話だと思う。中国企業から金銭を受け取った事実は断じてない。工作を受けたこともない。報道されている中国企業とは全く付き合いはない。ご指摘があったような嫌疑は晴れていると確信している」と語った。

岩屋氏に関しては、旧「500」社側の供述で、中村氏に対し、岩屋氏の分を合わせて、計200万円を渡したと報じられていた。岩屋氏は20年1月に地元・大分県別府市で記者会見し、「金銭を受け取った事実は断じてない」と真っ向から否定。17年8月に中村氏が北海道小樽市で開いた政治資金パーティーに出席し、その謝礼として同年10月に中村氏が代表を務める党支部から、岩屋氏が代表を務める党支部に100万円の寄付を受けたとしていた。

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