【ワシントン=大内清】トランプ次期米大統領が昨年11月の当選直後から閣僚など高官人事の発表を進める中、承認権限を持つ上院で多数派の与党・共和党は、20日に発足するトランプ政権の〝スタートダッシュ〟に向け、承認プロセスの加速を目指している。
新政権発足時の人事承認は通常、上院公聴会の日程などから就任式の数日後から数カ月先となることが多い。
米メディアによると、今回の第2次トランプ政権では、国務長官に指名されたルビオ上院議員が20日にも承認される公算が大きいものの、それ以外の閣僚の承認は21日以降にずれ込むものとみられている。
米政府には約4000の政治任用ポストがあり、うち約1300が上院の承認対象。米紙ワシントン・ポストなどによると、トランプ氏は16日までに少なくとも95人の指名を発表したが、公聴会が開かれたのはルビオ氏のほか、国防長官に指名された元FOXテレビ司会者のヘグセス氏や国土安全保障長官に指名されたノーム・サウスダコタ州知事ら一部にとどまる。
任期途中のためトランプ政権で職務を継続する高官らを除いても、1000以上の承認対象ポストが未指名とみられ、トランプ氏は今後、迅速に指名を進めることが求められる。