【ワシントン=塩原永久】トランプ米大統領は22日、ロシアが侵略しているウクライナでの戦争を巡り「今すぐ和解し、ばかげた戦争をやめろ」とロシアに迫った。「取引が成立しなければ、ロシアが販売する物品に高水準の関税や制裁を科すしかなくなる」として早期停戦を求めた。自身のSNSに投稿した。
トランプ氏はSNSで「ロシアを傷つけたいわけではない。プーチン大統領との関係も良好だ」と前置きした上で、ウクライナ戦争は悪化するばかりだと強調した。戦争を終結させるため「取引を成立させよう。これ以上、人命を失うな」と書き込んだ。
トランプ氏は20日の就任前から「プーチン氏が会いたがっている」と話し、会談の用意があると表明してきた。ウォルツ大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は米露の首脳が近く電話会談するとの見通しを明らかにしていた。
ルビオ国務長官は、21日の米メディアとのインタビューで、「持続的な形で紛争を終結させるために関与していく。停戦して2年、3年、あるいは4年後に再開するようなものは望んでいない」と話した。
トランプ氏は22日に就任3日目を迎え、優先課題とする不法移民対策などの政策推進を本格化させている。
ロイター通信は22日、トランプ政権が国境警備を強化するため、約1500人の米兵をメキシコ国境に追加派遣する準備をしていると報じた。
トランプ氏が、過激だとして問題視する多様性・公平性・包括性(DEI)に関する政策を巡っては、政権がDEIを担当する連邦政府職員に休暇入りするよう求めたと米メディアが報じている。
トランプ氏は20日の就任直後、重点政策をただちに進めるため、関連する多数の大統領令に署名していた。