九州「正論」懇話会の第164回講演会が19日、福岡市中央区のホテルニューオータニ博多で開かれ、産経新聞特別記者で国家基本問題研究所企画委員兼研究員の湯浅博氏が「米新政権と世界の行方」と題して講演した。
湯浅氏は、米大統領選を制したトランプ前米大統領の第1期政権時と来年1月に発足する第2期政権の違いを人脈と政策から比較。第1期で安全保障の専門家らに自身の政策を阻止されたことから、第2期では「忠誠心の高い人物を要職に起用した」と分析した。
その上で「日米豪印の協力枠組み『クアッド』などの弱体化につながる政策をとる恐れがある」と、適切な外交政策がなされるか否かに懸念を示した。石破茂首相には「有事の宰相となる覚悟を求めたい」と述べた。